老後資金、必要額の目安とは?

「年金崩壊」「下流老人」「老後破産」…老後に関するネガティブなワードを目にすることの多い昨今、将来について不安を抱かれている方も多いことだろう。しかしその「不安」、実は漠然としたものなのでは?
不安を解消する第一歩は、その正体を知ること。これからの生き方や必要な備えについて、具体的に考えてみよう。

第1回のテーマは「老後資金の必要額」。
数十年もの間勤め上げた末の老後生活、海外旅行や趣味などを思いきり愉しみたいと考えている方も多いはず。しかし実際には生活費だけでも、収入が公的年金のみの高齢世帯では毎月平均5万円以上が不足しているという。ゆとりある老後生活を送るには、一体どれだけの資金が必要なのだろうか。

平成28年版、高齢世帯の家計の実態。

総務省統計局が実施した平成28年の「家計調査」によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)における毎月の支出額は26万7,546円。この数字には食費や住居費、医療費、交際費などに加え、社会保険料などの非消費支出も含まれている。
対して収入を見てみると、公的年金などの社会保障給付に、その他の収入を加えて21万2,835円。平均的な生活費だけでも、毎月約54,700円が不足している計算となる。

ゆとりある生活には、いくらかかるのか。

最低限の生活費に加えて、趣味などに充てる+αの資金も想定した場合についても見てみよう。生命保険文化センターによる「平成28年度 生活保障に関する調査」では、「ゆとりある老後生活費」は月額で平均34.9 万円となっている。これは老後を夫婦2人で暮らす場合にかかる最低日常生活費に、旅行やレジャーなど老後のゆとりのための上乗せ額を合計した金額だ。

実際に必要となる老後資金の目安は?

日本人男性の平均寿命は、およそ80歳。会社勤務の方が65歳で退職する場合には15年間、月数にして180ヶ月分の蓄えが必要となる。これに上記の金額を掛け合わせると、ゆとりある生活に必要な資金は6,282万円と、かなりの高額になる。
一方で先述の通り、高齢夫婦無職世帯における1ヶ月の平均収入は21万2,835円。15年間に換算すると約3,831万円で、ゆとりある老後生活を送るには到底足りない金額だ。
さらに現在、年金支給開始年齢の引き上げや減額も検討されており、高齢世帯の収入が減っていく可能性も大いにある。「まだ早過ぎる」「自分には関係のないことだ」と思わず、それぞれが早い段階から、ライフスタイルに合わせた対策をとっていく必要があるだろう。

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